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みずほ銀行中国董事長の岡豊樹氏:中国金融業界の改革開放と伴に歩む

2019年 7月 11日9:32 提供:東方網 編集者:王笑陽

 1997年の人民元業務認可取得からちょうど20年が過ぎた2017年の12月22日、みずほ銀行は、中国人民銀行から中国国内で人民元建て債券(パンダ債)を発行する認可を取得した、と発表した。日本企業による認可取得はこれが初めてだ。

 上海市は今年2018年の7月10日に、中央政府の政策に呼応して規制緩和や外資への市場開放を推進する100項目に上る行動計画「上海開放拡大100条」を発表した。この中の「上海国際金融センターとしての活力向上を図り、より高度な金融市場の開放を推進する」という部分には、「銀行間外国為替市場の海外からの参加者を増やすとともに、銀行間債券市場の海外投資家の数を増やし、パンダ債の規模拡大を図る」、というパンダ債規模拡大の計画も提出された。これはすなわち、みずほ銀行が中国の金融開放の最前線に再び立つことを示している。

 みずほ銀行はなぜ中国でこのように多くの「第一」を取得することができるのでしょうか、と尋ねると、岡豊樹氏はこう答えた。

 「なぜ『一番最初に』を取得できるのかに関しては、いくつかのポイントがあります。一つ目は、過去の改革開放の40年間、みずほはずっと中国社会に貢献をしてきたという自負があります。例えば、浦東開発もそうですし、上海国際貿易センタービル、上海太平洋大飯店、日航龍柏ホテルなどを支援しました。上海に限らず北京、広東等のオフィスビルや高速道路などのプロジェクトに参加した実績もこともあります。また、訪日中国人研修生の受入1000名以上人材育成を支援したなど、長期間に渡って中国社会に貢献してきたことが認められたのだと思います。それから二つ目は、私どものお客様には日本だけでなく、欧米や中国などの幅広いカスタマーベースがありますので、中国政府としてはみずほ銀行に最初にライセンスを与えて発行させれば、証券やパンダ債のマーケットがより広がっていくだろうと大きな期待感を抱かれたのではないでしょうか。三つ目は対外信用度の高さ、かつて外部各付機関(SP、ムーディーズ)の最高級各付けを取得したのも一つのポイントだと思います」。

 約38年前に中国に支店を開設してから現在パンダ債を発行するまで、みずほ銀行はすべて「一番」を目指して努力を重ねてきた。この気概は、実は上海という都市と方向性においても一致している。だからこそ、改革開放の40年間にみずほは上海と伴に、常に中国の金融開放の最前線に立って来られたと言えるのではないだろうか。

岡豊樹が書いた「中国の改革開放に対する望み」

 最後に、これからみずほ銀行は中国でどのような計画があるか、という質問に対して、岡豊樹氏は、「今年のテーマは金融の開放拡大です。非常に大きなテーマだと思います。そして、日本と中国の間でというと、日中平和友好条約締結40周年の節目も迎えます。中国は現在一帯一路などの国家プロジェクトを進めているので、日中双方のお客様の海外進出をサポートしていこうと考えています。みずほとしても企業の枠組みを超えて社会に貢献したい。そして私自身も在中国日本商工会議所の副会長を勤めておりますので、これからも日中経済交流を促進して、ぜひとも双方にとって有意義な年にしたいと思います」と答えてインタビューを締めくくった。

(編集:W)